
アメリカ人の年収が高くて驚きました。
どんな働き方をしているんでしょうか?
この記事では、このような疑問にお答えします。
本記事の内容
- アメリカ人の働き方の特徴
アメリカ人の平均年収は非常に高く、日本よりも年収が400万円も高い国です。
年収が非常に高いアメリカ人は、どんな働き方をしているのでしょうか。
この記事では、アメリカ人の働き方を紹介します。
「高年収の秘密」を探ってみましょう。
アメリカ人の働き方の特徴11選
さっそく、アメリカ人の働き方の特徴を紹介していきます。
参考にした記事:insider “11 American work habits other countries avoid at all costs“
長時間労働する傾向がある
「アメリカ人は合理的。ササッと仕事を片付けて、アフターファイブを楽しんでいる。」
そう思っている人も少なくないのではないでしょうか。
でも、データを見るとそうではなさそうです。
下記は各国の一週間の平均労働時間をまとめたものですが、アメリカ人は日本人よりも3時間多く働いています。
▼一週間の平均労働時間
国 | 1週間の平均労働時間 |
---|---|
アメリカ | 34時間 |
日本 | 30.7時間 |
デンマーク | 25.9時間 |
ドイツ | 25.6時間 |
OECD平均 | 32時間 |



ドイツや北欧諸国と比べると、アメリカ人は1日平均1.6時間も多く働いているんですね。
バケーションを楽しんでない
「アメリカ人は長い夏休みを取って、バケーションを楽しんでいる。」
このイメージも、実は違います。
アメリカでは、長期休暇を満喫する人が実は少ないです。
なぜ長期休暇を取らないのか?
下記の記事を読んだら、アメリカ人の長期休暇を取らない理由が悲しすぎました…。
参考:「The sad reason half of Americans don’t take all their paid vacation」
アメリカ人が長期休暇を取らない理由は、休みを取ると「他の人に仕事が置き換えられてしまう」と恐れているから。
確かにアメリカはレイオフが多いですが、仕事を失うことが怖いのはアメリカ人も同じということですね。
アメリカ人が長期休暇を取らないその他の理由は、以下のとおり。
▼アメリカ人が長期休暇を取らない理由
- 長期休暇を取って山のように仕事が溜まるのがイヤだから
- 誰もその仕事を代わりにやってくれないから
- 仕事に対する忠誠心をアピールしたいから
- 管理職なので、休めない



日本人と似ていますね…。
育児休暇を取らない
「アメリカでは女性が活躍している」
そんなイメージもありましたが、実はそうでもないっぽいです。
アメリカも日本と状況は同じで、男性の育児休暇取得率が低いそうです。
参考:「Why men fear paternity leave」
▼アメリカ人の育児と仕事に関する状況
- 男性の育児休暇取得率は低い
- 男性は「育児休暇を取る=キャリアアップに関心がない」と思われることを恐れている
- 子育ては女性、というイメージが根強い
- 子育ては女性にかかっているので、女性の労働時間が短い
- 女性管理職の割合が低い
ちなみにジェンダーギャップ指数(2021)では、アメリカは30位、日本は120位。
ジェンダーギャップ指数が30位でも、育児に関しては日本と同じような状況とは意外でした。
下記の記事によれば、法定の産休制度がない国は世界で3か国しかなく、その3か国とは「マーシャル諸島、パプアニューギニア、アメリカ」だそうです。
驚きですね。
参考:
The skimm “The Reality of Child Care in America Without Paid Family Leave“
The Guardian “The US doesn’t offer paid family leave – but will that change in 2020?“
ランチは自席で食べる人が多い
アメリカ人は会社の食堂(カフェテリア)で食事をしているイメージがありましたが、自席で食べる人の方が圧倒的に多いようです。
2015年の調査によれば、昼休みを机から離れて過ごす人は5人に1人しかいないそうです。
ほとんどの人が昼食を食べながら仕事をしています。
参考:NPR “We’re Not Taking Enough Lunch Breaks. Why That’s Bad For Business“



働きすぎ!!
休憩を取らずに働く
アメリカ人は、ランチを取りながら仕事をしているだけでなく、休憩も取らないで働いているとのこと(!)
私は、アメリカ人は「会社のカフェテリアで昼食をとり、休憩中はテーブルサッカーやビリヤードをしている」と思っていました…。
業務時間外にも仕事のメールを見ている
定時後も会社のスマホを見て、メールをチェックしてしまう人が多いとのこと。
これは日本人でもやっている人が多いと思いますが、アメリカ人も同じ。
仕事とプライベートの切り分けがうまくできないと、気が休まらないですよね。
同僚とはそんなに親しくならない
アメリカ人は同僚との関係をそこまで重視していません。
これは日本と大きく違う点かもしれません。
日本では、同僚と飲みに行ったり、ランチに行ったりして仲良くなることはありませんか?
同僚と仲がいいと仕事も楽しく感じられるので、同僚との関係は結構重要だと個人的には思ったりします。
ちなみにアメリカでの調査によれば、アメリカ人の3分の2、経営者の57%が「同僚と仲がいい方が生産性が上がる」と答えたそうです。
仕事に誇りを持っているとは限らない
これも結構意外でしたが、アメリカ人は仕事にそこまで誇りを感じて働いているわけではないとのこと。
今回参考にした記事には面白いことが書いてあって、こんなことが紹介されていました。
- 日本ではshokunin(職人)と呼ばれる人が高く評価されるが、彼らは仕事に対するやりがいを大事にしている。
- アメリカ人は家族を養うために働くが、仕事に対する意義を見いだせない人が多い。
参考:insider “11 American work habits other countries avoid at all costs“
「お金のために働くけど、そもそもこの仕事って意味ある?」
そんなことを感じながら働いている人が少なくないようです。
まさに「ブルシット・ジョブ」に書かれていたのと同じですね。
仕事の満足度が低い(が、日本人よりは全然マシ)


アメリカ人は仕事の満足度も低いとのこと。
ここまでくると、「アメリカ人、大丈夫か!?」と心配になってきますよね。
どのくらい低いのか、日本と比較してみるとこんな感じでした。
参考:Job satisfaction statistics
▼仕事に対する満足度が最も高い国
順位 | 国 | 仕事に満足している従業員の割合 |
---|---|---|
1 | インド | 89% |
2 | メキシコ | 85% |
3 | トルコ | 80% |
4 | ノルウェー | 79% |
5 | アメリカ、デンマーク | 78% |



あれ?
アメリカは全然低くないじゃないですか!
仕事の満足度が低い国は、以下のとおり。
▼仕事に対する満足度が最も低い国
順位 | 国 | 仕事に非常に不満足な従業員の割合 |
---|---|---|
1 | 日本 | 21% |
2 | 香港 | 11% |
3 | シンガポール | 10% |



仕事に対する満足度が最も低いのは、日本人。
他国の心配をしている場合ではありませんね…。
上司に意見することを恐れる
アメリカ人も日本人と同じく、上司には反抗しません。
やはり肩書きを気にして、日本人と同じように上司には従順な態度をとる傾向があるようです。
メールのCC:に入れることを求める上司が多い
アメリカ人は個人プレーだから、困ったときだけ上司に報告するイメージがありましたが、そうでもないみたいです。
アメリカ人の上司は、小さいことにも目を光らせておくために、自分をメールのCC:に入れてほしいと思う人が多いとのこと。



これも日本人の上司と似ていますね。
それでも「アメリカの企業」を選んだ私
以上、アメリカ人の働き方を紹介しましたが、イメージ通りでしたでしょうか?
これだけ読むとアメリカ人は非常にハードな働き方をしているように感じますが、実際には日本人の方がハードな働き方をしていると思います…。
私が最初に入った外資系は、東京にオフィスを置くアメリカの企業でした。
アメリカ人のいるチームで働いて感じたのは、「仕事が早い、無駄が少ない、さっさと帰る。」システマチックに物事が動くので、非常に働きやすかったです。
年収も日本企業に比べてかなり高かったので、個人的にはアメリカの企業を選んだのは良かったと思っています。
アメリカ人は、ヨーロッパの国と比べると確かにハードワーカーかもしれませんが、新しいことを取り入れるのが得意ですし、生産性も強く意識していますから、結果的に高収益体質につながっているのかもしれません。
「古いやり方に固執し、生産性が低く、ハードワーク」な会社よりは、アメリカの会社の方が全然マシではないでしょうか。
おわりに
この記事では、平均年収が世界で最も高いアメリカ人の働き方を紹介しました。
アメリカ人の年収は高いですが、仕事がハードで人材の流動性が高いことにより、高年収が実現できているのかもしれません。
効率的に働きたい方は、アメリカ企業も候補の一つに入れてみてもいいかもしれません。
世界に目を向ければ、いろんなワークスタイルがありますし、日本より年収の高い国はたくさんあります。
もし今の会社の働き方に不満があれば、日本以外のワークスタイルも検討してみてください。