中国を理解するのにおすすめの本17選(やや堅め)

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『中国』って、全然分からない…。

「中国、分からなすぎる…」と感じている方、少なくないのではないでしょうか?

正直なところ、私も「中国」について関心はあるものの、全然理解できておりません。

とはいえ、いろいろな本を読んでみて多少は分かったこともあります。

この記事では、「中国を知りたい!」あるいは「中国って、全然分からない…」と感じている方に向けて、私が読んだ本の中でおすすめの中国関連本を紹介します。

新書を多く紹介していますので、価格的には気軽に購入できるものが多いですが、内容がちょっと「硬め」かもしれません。

気になる本がありましたら、ぜひぜひ。

目次

歴史・政治

中国を知るうえで、避けては通れないのが「歴史」や「政治」。

無数の文献があるのは承知の上で、気軽に手に取りやすい(?)本をいくつか紹介します。

教養としての中国史の読み方

岡本隆司著(PHP研究所、定価1,800円)

「中国がよく分からない」と感じる理由の一つは、お隣の国だし、漢字も使っているから「価値観や考え方も似ているはず」という思い込みからきている気がします。

でも、話してみると、彼らの論理がさっぱり理解できない…。

この本の著者である岡本先生は、この本で以下のように述べています。

違ってあたりまえ。違うのだから、完全に分かり合えなくてあたりまえ。そうした意識をもって、わからないなりに、相手を理解しようとするのが、歴史や異文化を学ぶということなのではないでしょうか。

引用:「著者あとがき」より

中国の研究者でも、完全に理解するのが難しいのが中国。

研究者でもない私たちが「分からない」と思うのは、むしろ当然かもしれません。

この本は 350 ページ程度。

350 ページで中国の歴史が全部わかるはずないですが、「最初の一冊」として読んでみるといいかもしれません。

中国の歴史

¥1,320 (2022/05/14 16:30時点 | Amazon調べ)

『教養としての中国史の読み方』よりも硬めの本にはなりますが、中国初期王朝~中華人民共和国の流れを1冊でざっと知るのにおすすめの本です。

現代的課題に深く関わる中国の民族構成、政治文化、経済的行動様式、といった問題は、歴史に根ざす部分も大きい。日本人にはなかなか理解しがたく思える現象も多いであろうが、だからこそ、その根を歴史の中に探ってみることにも意味があるだろう。

引用:「著者あとがき」より

岸本先生も、中国史の研究者です。

岸本先生も、先ほどの岡本先生と同じく「日本人にはなかなか理解したがく思える現象も多いであろう」と述べています。

中国という国は、本当に理解するのが難しいんですね…。

中国の行動原理

これまで紹介した本よりも「さらに硬い」内容なのが、こちらの本。

この本の主題は、以下のとおり。

  • 中国人はどのように自国の対外行動を理解し、それに納得しているのか
  • 中国人はそこに、どのような論理性なり合理性を見出しているのか
  • そしてそれをなぜ、中国で生まれ育った14億人の大半が共有できているのか
  • 中国の対外行動は、中国国内のどのようなダイナミズムの結果生まれてくるのか

メチャクチャお堅い表現。

でも、よくよく読むと気になりません?(笑)

「人間交流によって国家間関係が平和になる」といった楽観的な話は書かれていません。

いつの時代も人々は平和を望んでいるのに、「平和な社会の実現」というのは本当に難しい。

それでも、あきらめずに対話を続けたいものです。

(だから、私は中国語を勉強しているのか…?)

日中関係 戦後から新世代へ

この本が出版されたのは2006年。

2006年以降の日中関係には触れられていませんが、日中関係は今も重要なテーマ。

2006年以前の経緯をざっと理解するにはよい一冊です。

新書ながら取り上げられているテーマは多く、しかもどれも複雑なので、私の力では簡単にまとめることができず…。

毛利先生は中国政治の研究者ですので、中国政治に興味がある方には毛利先生のほかの書籍もおすすめです。

ただし、上記の本は2012年に出版されたものなので、最新の現代中国政治を学びたい人は、下記の「よくわかる」シリーズも参考にしてみてください。

中国の歴史と政治については、本当にたくさんの本があります。気になった時代から深堀りしていくのがいいかもしれませんね。

思考法

次は、最も気になる「中国人の思考法」に関する本を紹介します。

中国人が上司になる日

タイトルに「中国」と入っていたので、中国人特有のことだけ書かれているのかと思いながら読んでみましたが、欧米人と共通していると感じる点も多くありました。

たとえば、以下の点は欧米人と考え方が似ています。

  • 決断のスピードが速い
  • クオリティよりスピード
  • 結果主義

ただ、以下の点は中国特有かもしれません。

  • 中国人エリートは過労死するほど激務
  • がんがん言い合い、バチバチになって喧嘩しながら、一つのものを創り出していく
  • 面子が大事
  • 「帰省時の自慢」のために頑張る
  • 政府との人間関係の構築も欠かせない

この本を読むと、中国企業は欧米の外資系企業以上に結果主義だと感じます。

中国企業に転職する人や中国企業と取引がある人は、読んでおいて損はないです。

スッキリ中国論 スジの日本、量の中国

この本は、私が中国人と働いていたときに、彼らの思考法が理解できなくてイライラしていたときに読んだ本です(笑)

中国ビジネスを始める人は、上記で紹介した『中国人が上司になる日』とセットで読むことをおすすめしたいです。

日本人の常識は、中国人の非常識だったり、その逆もしかり。

良かれと思ってやったことで批判されたり、説教されることもしばしば。

例えば、こんなケース。

  • トラブルが起こらないように、バッファをのせてスケジュールを組んだら、「なんでこんなに時間を取るんだ」と非難される。
  • トラブルが起こることを想定してプロセスを考えたら、「そんな問題、起こらない」と全く理解されず。

トコトン品質にこだわるのは日本人の「クセ」だと思いますが、彼らにはそれは「過剰品質」に映ります。

逆に、効率やスピードを重視する彼らの「クセ」は、私には「雑すぎ」に映ります。

それはどっちが正しくて、どっちが間違っているとかいう問題ではなくて、価値観の違いだったり。

分かっちゃいるけど、そう簡単には納得できんものです(笑)

CULTURE HACKS 日・米・中 思考の法則

当事者同士だと、ついついカッとなりがち。

ここはひとつ、日本人でも中国人でもない人から、日本人と中国人の思考法について分析してもらいましょう。

この本は、日本と中国で暮らした経験があり、20代のうちに日本語と中国語を独学で学習したアメリカ人が書いた本です。

著者は、日米中の思考法をこのようにまとめています。

  • 日本人は「直感的思考」
  • 中国人は「水平的思考」
  • アメリカ人は「直線的思考」

各国の考え方がどう違い、なぜ違うのか、こうした考え方の違いがそれぞれの社会と文化にどんな影響を与えるか。

文化的なギャップを埋めるにはコミュニケーションを取ればいいか。

仕事で中国人、アメリカ人と働いている人には、特におすすめしたい一冊です。

(原著はこちら。英語の勉強がてら、英語で読んでみるのもいいかも。)

グワンシ 中国人との関係のつくりかた


デイヴィッド・ツェ著(ディスカバー・トゥエンティワン、定価1,800円)

中国では「关系(グワンシ)が大事だ」と聞いたことがありませんか。

「グワンシ」とは「関係」のことですが、中国のグワンシは奥が深く、外国人が理解するのは非常に難しいものです。

  • グワンシと日本の「和」の違い
  • 欧米の個人主義と中国の個人主義の違い

を見ていくと、「グワンシ」は確かに中国独特の文化だと感じます。

この本が書かれたのは2011年ですが、急激な技術革新と市場競争の激化がグワンシの影響力を弱めているとも書かれてあります。

中国政府はグワンシのマイナス面たる腐敗撲滅を強化していますが、中国ビジネスをする人は「グワンシ」が中国人にとってどの程度重要なのかは、知っておいたほうがいいかもしれません。

文学

お堅め本が続いたので、今度は気軽に読める本を紹介しましょう。

のろのろ歩け

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この本には、3つの物語が収録されています。

「天燈幸福」は台湾を舞台にしたお話、「北京の春の白い服」はタイトル通り北京を舞台にしたお話、「時間の向こうの一週間」は上海を舞台にしたお話です。

これらの都市に行ったことがある人には特におすすめの、旅心くすぐる小説です。

「北京の…」は、ファッション誌の編集をしている主人公が中国ロケで苦労した話ですが、中国で仕事をしたことがある人なら、共感できると思います。

大地(1巻~4巻)

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19世紀後半から20世紀初頭の中国を生きる、三世代の人生を描いた小説です。

清の時代から中華民国へ国の体制が変わった激動の中国を想像しながら読んでみてください。

4巻ありますので全部読むには少々時間はかかりますが、一気に読めると思います。

著者のパール・バックは1892年生まれ。

宣教師の父に連れられて生まれて3カ月で中国に渡り、1934年にアメリカに戻るまで中国で生活していました。

当時の日本といえば、1934年の一年前に国際連盟を脱退、日中戦争へと向かおうとしている時代。

そんな時代に書かれた本です。

この本には「軍人」になった登場人物もいますが、中国の軍閥は実は結構ややこしい…。詳しく知りたい方は、下記の本もぜひ。

軍閥について、実際の人物の話から理解したい方は下記の本もおすすめです。

張作霖(奉天軍閥)の子である張学良へのインタビューに基づいて書かれたのがこちらの本。

波乱万丈の人生が書かれています。

哲学

最後に簡単に紹介するのは、「中国哲学」に関する本です。

続 哲学用語図鑑(中国・日本・英米分析哲学編)

孔子、老子、孫武(孫子)、墨子、荘子、孟子、韓非子…。

学校の教科書でも、これらの方々の名前を見かけたことがあるのではないでしょうか。

今の時代も、これらの思想家の教えに影響を受けている人は少なくありません。

「中国哲学、全然分からないけど少し学んでみたい」と思ったら、この本がおすすめ。

中国哲学ビギナー向けですが、かわいいイラストとともに、中国の思想家とその思想が簡潔に紹介されています。

気になった思想があったら、そこから少しずつ難しめの本にチャレンジしてみてください。

サンデル教授、中国哲学に出会う

サンデル教授といえば、「これからの『正義』の話をしよう」で日本でも有名なアメリカの哲学者。

そんなサンデル先生は中国哲学についても語っています。

西洋哲学と中国哲学を比較しながら、現代社会の様々な問題を考察していますので、より身近に中国哲学に関心を持てるかもしれません。

ちなみにこの本の原著はこんな感じ。この表紙の方が、中国哲学っぽいですね。

おわりに

この記事では、中国を理解するのにおすすめの本を紹介しました。

読んだところで「分かったぞ!スッキリ!!」とはならないのが中国。

分からないからこそ、「もう少し理解できたら」という気になるのかもしれません。

私もいろんな本を通じて、もう少し理解を深められたらなぁと思っています。


中国語を本格的に勉強してみたい人は、下記の記事も参考にどうぞ。

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